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藍染とは?藍の持つ効果と歴史


藍染について

日本の伝統的な染色技術である藍染。

鮮やかでありながら深い色合いの藍染製品は、浴衣やのれん、風呂敷や手ぬぐいなど、古くから日本人の暮らしに寄り添ってきました。

今回はその藍染とは何なのか、そして染料のルーツや歴史についても解説します。

藍染とは

藍染とは、日本で伝統的に行われてきた藍を用いた染色技法です。

寒色でありながら深みと温かみを感じる藍染の色は、世界各国で「ジャパン・ブルー」と呼ばれ、私たち日本人にとって日本を表す特別な色でもあります。

藍の持つ効果

藍染に使われる藍とは、タデ科イヌタデ属の一年生植物で、別名はタデアイ(蓼藍)やアイタデ(藍蓼)と呼ばれています。

藍は古くから解熱、解毒や抗炎症薬等に用いられる薬用植物として重宝されており、江戸時代には毒を持つ生き物にかまれた傷の治療に利用されていたという記録も残っています。

また蓼藍(だてあい)を染料として用いる藍染生地には、消臭効果や細菌の増殖を抑制する効果、また紫外線防止効果や虫除け効果があるため、近年注目を浴びています。

    【藍の持つ効果】

  • ・虫を寄せ付けない防虫効果
  • ・汗臭さなどを抑える消臭効果
  • ・アトピー性皮膚炎に優しい抗菌効果
  • ・日焼けを防ぐ紫外線防止効果
  • ・解熱・解毒・抗炎症薬としての効果


様々な効果を持つ藍ですが、藍は古くから薬草としても人々に親しまれてきており、栄養素が高いことから食品としても注目されています。

特にポリフェノールがブルーベリーの4倍含まれており、また食物繊維も豊富に含まれていることから、健康食品やサプリメント、飲料などにも応用されています。

藍染の歴史

藍染の絞り染イメージ

藍染に使われている藍は、一説では人類最古の染料ともいわれています。
もともとは中国東部、朝鮮半島、日本列島中央部周辺で青色の染料として重用されており、日本へは約1500年前・奈良時代に中国から朝鮮を経て伝えられたとされています。

藍は、平安時代までは主に宮廷や上流貴族が身に着ける高貴な色とされており、法隆寺や正倉院にも布類が多数保管されています。

また、藍を黒く見えるほど深く染めあげた濃紺色は、「褐色」(かちいろ)と言い、「勝ち」に通じ、縁起をかつぎ武具の染め色や祝賀の時に用いられ、鎌倉時代には武士が「勝ち色」を身に着ける習慣が定着していました。
戦に出れば命を落とすことはもちろん、負傷する可能性もあることから、傷の化膿を防ぐ殺菌効果、止血効果があるとされた藍染の下着を着ていたようです。なお、現在でも剣道着、袴など武道の稽古着などには藍染が施されています。

そして、藍染製品が庶民の間でも広まったのは江戸時代に入ってから。
江戸時代の庶民は華美を禁じられていたこと、そして木綿糸の量産により、着物や作業着、のれんにのぼり、そして生活雑貨に至るまで、あらゆるものに藍染を用いた製品が盛んに作られていました。

藍染の鮮やかで深みのある藍色(青)を「ジャパン・ブルー」と呼ばれるようになったのは、明治時代。
開国後に来日したイギリス人化学者、ロバート・ウィリアム・アトキンソンが、あちこちに藍を染料とした青色が多くみられたことが印象に残り、そう名付けたと言われています。

その後、明治後期には安価なインドアイや合成染料が登場し、日本国内での生産量が激減。さらに昭和の戦時中には藍が栽培禁止となり、藍の生産が途絶えてしまう寸前までになったこともあります。

日本における藍染とは

藍染の乾燥イメージ
日本の伝統的な藍染は、タデ藍を発酵させて染色に使います。

その発色はご存じの通り藍色で、天然繊維(綿・麻・絹)100%の生地と相性がよく、ほとんどが綺麗に染まります。また、色が褪せにくいという特徴を持つため、着物や生活小物にも活用されてきました。

藍染は、かつて阿波藩(現在の徳島県)における生産が盛んであり、現在でも上質な藍がよく育つ徳島の「阿波藍」は全国的に有名です。また他にも、北海道の「伊達の藍」、沖縄の「琉球藍」なども藍染の産地としてよく取り上げられます。

藍染の今後

江戸時代の隆盛期以降、藍染禁止令が発令されたり、また日本が近代化するにつれ、かつて藍染を用いていた着物から洋服へと変化し、安価な合成染料の需要が増え、藍染製品のニーズは減少したりと、藍染にとっての危機がたびたび訪れています。

しかしそんな中にあっても、全国の藍染職人が伝統や技術を受け継ぎ、藍農家がしっかりと藍の種を守ってきたことで、現代でもその伝統的な藍染を楽しむことができているのです。

現在では、藍染を無形指定文化財として保護している県もいくつかあります。
また「ジャパン・ブルー」として日本を代表するシンボルとなっており、東京オリンピック・パラリンピックの公式エンブレムにも藍色が採用されていることから、今後も藍染は、日本だけでなく世界でもますます注目されていくでしょう。

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