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染物に使う染料の材料と自宅でも簡単にできる染色の方法


染物に使う染料の材料と自宅でも簡単にできる染色の方法

染物に使う染料の材料には、「天然染料」と「化学染料」の2種類があります。

原料が異なることはもちろん、それぞれに特徴や良さがあり、適した染物へと使用しています。
今回は染物の材料についての解説に加え、誰もが自宅で簡単にできる身近な材料を使った染物の種類とやり方もご紹介いたします。


染物の材料について

染料の材料は大きく分けて「天然染料」と「化学染料」のふたつがあります。

実はつい100年ほど前までは、藍や茜など自然界にある「天然染料」を使って染めることが当たり前でした。
1865年にイギリス人のウイリアム・パーキンという人がマラリアの特効薬キニーネを合成しようとして、偶然的に人類初の合成染料を誕生させたのが「化学染料」始まりです。

19世紀には安価で安定した化学染料が世界で普及し、染色技術の主流となりました。

では「天然染料」と「化学染料」では一体どういった違いがあるのでしょうか。
この記事では「天然染料」と「化学染料」の各特徴やメリットなどについて解説していきます。

天然染料

天然染料
天然染料はその名の通り、天然資材である動植物、鉱物などが原料です。
日本の藍を例に挙げても、大変な量のタデアイ(蓼藍)から得られる染料はごくわずかで、原料が高価な場合も。

自然のものなので工程にも手間がかかり、染物の仕上がりが思い通りにならないこともありますが、天然ならではの色や風合いはどこか人を惹き付ける魅力があります。
【原料】
〈動物由来〉

  • サボテンに寄生するエンジ虫
  • 貝紫

〈植物由来〉

  • 藍、茜、紅花、クチナシ、ニンジン、赤キャベツ、紫根、ウコンなど

【特徴・メリット】

  • 原料が自然由来なので安全性が極めて高い
  • 藍などには抗菌や防虫効果がある
  • 自然顔料なので染残りを捨てても環境破壊にならない

【染まりやすさ】

  • 綿生地は染料によって染まる、染まらないがある。
  • ポリエステル生地は染まらない

【色の再現性】

  • 色の種類が限定されやすい
  • 発色を上げるには媒染材に重金属など使用しなければならないことが多い

【色褪せ・色落ち】

  • 堅牢度2級~3級程度が多く、日光に弱く、色褪せしやすい

【染色技法について】

  • 染料によって変わるが、浸して染める、煮て染めるのものが多い
  • 染料や条件によって染色時間や作業の難易度も異なる

化学染料

化学染料
パーキン博士が人造染料「モーブ」の製造に成功して以来、様々な合成染料の開発が進みました。

1869年にアリザリン(茜の色素)、1880年にはインディゴ(藍の色素)の合成が成功し、現代に至るまで数多くの染料が生み出され、衣類品の分野だけでなく私たちの生活環境がよりカラフルに彩られることとなったのです。
【原料】

  • ベンゼン
  • タール
  • アソ染料
  • アントラキノン染料
  • インジゴ染料(ジーンズ染料)
  • 硫化染料
  • カーボニウム染料

【特徴・メリット】

  • 工業的に作られているため、染料の質が安定している
  • 効率的に大量に作られることから非常に低コストである
  • 日光による褪色や洗濯での色落ちをカバーしてくれる

【染まりやすさ】

  • 綿生地、ポリエステル生地など素材によって染料の種類は変わるが、比較的染まりやすい

【色の再現性】

  • 彩度、明度色相の高いものにも適している

【色褪せ・色落ち】

  • 堅牢度4級程度が多く、衣服などの染色に主に使われてい

【染色技法について】

  • 水野染工場の場合、手染(引染・捺染・硫化染)、機械染(昇華・ナッセンジャー)など
  • 染料や条件によって染色時間や作業の難易度も異なる

自宅で簡単にできる染物の材料と染色方法

自宅で簡単にできる染物の材料と染色方法
「自分で染物をしてみたい」と思っても、材料の調達や染色方法が分からないという方が多いのではないでしょうか。
実際、草木染めなどは時間や温度を細かく調整したり、何度も染め直したりと手間がかかることも。

ここでは、身近にあるものを使って自宅で簡単にできる染物をご紹介します。

玉ねぎ染め

玉ねぎ染めは天然染料として、昔からよく行われてきた染物です。

    <染色のやり方>

  1. 材料に玉ねぎの皮を使い、それをネットに入れて煮出します。
  2. 色が出てきたらハンカチやタオルなどを入れて20分ほど煮込みます。
  3. 最後にミョウバンを溶かしたお湯に漬けて色止めをすれば完成。

コーヒー染め

コーヒーを美味しくのんだ後、残った出がらしを活用して染色することができます。

    <染色のやり方>

  1. 水と豆乳を1:1で混ぜた液に染める布を漬け込んで一度乾かします。
  2. さらにインスタントコーヒー、あるいはコーヒーの出がらしを煮出して一緒に漬け込みます。
  3. 好みの色になったらミョウバンを溶かしたお湯に漬けて色止めをして完成です。

春菊染め

普段は野菜として食べている春菊ですが、染料に使うと綺麗な黄色に発色します。

    <染色のやり方>

  1. ネットに入れた春菊を煮出して色が出てきたら、その中にハンカチやタオルなどの染めたいものを入れて20分煮込みます。
  2. 最後にミョウバンを溶かしたお湯に漬けて色止めをすれば完成です。

紅茶のティーパック

アンティークのような色合いが魅力の紅茶染め。
使う量によって色の濃さも自分で調整しやすく、人気の染色方法です。

    <染色のやり方>

  1. 水 1リットルに対してティーパックを4~5個ほどを煮出します。
  2. ミョウバンを加えた染料にハンカチなどを浸します。
  3. 濃い色にしたい場合はティーパックの個数を増やすほか、草木染の要領で媒染液を別途用意します。


いかがでしたでしょうか。気になる染物がありましたら、ぜひ挑戦してみてください。
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伝統的な藍染にトライしてみたい、という方はぜひこちらの記事も参考にしてみてください。

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  • ・旭川空港から車で約30分
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