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Column
藍染とインディゴ染めの違いってなに?

その深く美しい藍色で日本古来より愛され続けている藍染ですが、よくデニム生地などで使われる“インディゴ染め”とはどう違うのかご存じでしょうか?
どちらもよく聞く染め方で染め上がりもよく似ていますが、具体的にどう違うのかは知らない…という方も多いはず。そこで今回は、藍染とインディゴ染めの違いや関係性についてご紹介します。
そもそも藍染って?
日本で古くから伝統的に行われてきた藍染は、“藍”という植物を使った染色技法です。
日本の藍染に使われる代表的な品種は、タデアイ(蓼藍)やアイタデ(藍蓼)と呼ばれているタデ科イヌタデ属の一年生植物。一説では、藍は人類最古の染料とも言われている“天然染料”で、日本へは約1500年前・奈良時代に中国から朝鮮を経て伝えられたと言われています。
当時から藍は、解熱・解毒・抗炎症薬等に用いられる薬用植物として重宝されるとともに、平安時代にはその藍によって染め上げられる深い藍色が高貴な色として宮廷や貴族の間で使われており、今でも法隆寺や正倉院に布類が多数保管されています。
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インディゴ成分によって染め上げる藍染

日本の藍染は、“藍”を使って染め上げていますが、藍には“インディゴ”と呼ばれる成分が含まれており、それを利用してあの美しい藍色を出しています。
しかし実は、日本の藍のようにインディゴ成分を含む原料は他にもあり、フランスをはじめとしたヨーロッパではアブラナ科の“ウォード”、インドではマメ科の“インドアイ”、アメリカでは鉱物など…国によって使われる原料が異なります。
もちろん、どれも同じインディゴ成分が含まれてはいますが、元となる原料が違うため、それぞれ色合いや染め上がり具合などの特徴も異なります。
藍染とインディゴ染めの違い

染料のもととなる原料にインディゴと呼ばれる成分が含まれていることで混同しやすいのですが、藍染と一般的にインディゴ染めと呼ばれるものの大きな違いは、やはり染料です。
藍染にはタデ科のタデ藍やマメ科のインドアイ等からとった天然染料が使われますが、反対に、デニム生地などで使われるインディゴ染めには、人工的に作られる合成染料が使われます。
藍染:天然染料
インディゴ染め:合成染料
藍染は、自然の植物を原料とするため、不純物が混ざりやすいのですが、それがかえって複雑で深みのある色を出すと言われており、そこに魅力を感じる人も多いです。ただ、藍染は狙い通りの色を作ることや、その染液を維持することに手間と技術が必要であるため、どうしても高価になりがちです。
それに対して、インディゴ染めに使われる染料は、安定した品質で大量生産が可能であるため、藍とは違って安価で作れるという特徴があります。また、石炭から人工的に作られる染料であるため純度が高く、濃い青色を出すことができるため、ピュアインディゴとも呼ばれています。
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藍染製品が持つ魅力

複雑で深みのある色合いが出る藍染と、安定した色が出せるインディゴ染め。
共に職人が手間と時間をかけて染め上げる手法です。
天然藍と生産性が良いインディゴを混ぜて染色することもあります。
一見、安く制作できるのであればインディゴ染めの方が良いのでは…?と感じることもあるかもしれませんが、それでも古くから藍染が日本人に愛されてきたのには、他にはない藍染製品ならではの理由があるためです。
例えば、使えば使うほどに増す風合いや天然素材であるからこその肌触り、そして忘れてはならない藍が持つ防虫・消臭・抗菌などの効果…など、藍染が人々に親しまれてきた理由には様々なものがあります。
奈良時代から職人が受け継いできた伝統的な染色技法“藍染”。
皆さんも、藍染が奏でる伝統美を肌で感じてみてはいかがでしょうか?
伝統的な藍染をもっと近くに

水野染工場では印染商品を中心に、図案から染色、縫製までを一貫して制作。様々な伝統技法を用いて、お客様の「想い」に寄り添う商品をひとつひとつ、心を込めて染め上げます。
日比谷オクロジ店
また、各種藍染製品、染物体験(予約制)などもご用意しておりますので、ぜひ染物をお手に取ってご体感ください。
藍で人と自然を結び、藍で人と人が繋がり、藍で楽しむ

自然豊かな美瑛町で、原料となる藍の栽培から藍染を行い、人と自然を藍で結びたい。そして美瑛町の景色にある美瑛ブルーと藍染の色合いが重なり合い、伝統的な美しさを新しいカタチで表現していきます。
藍染結の杜
北海道美瑛町の絶景を一望できる丘が敷地内にあり、写真スポットとしてもお勧めです。
- 藍染結の杜(あいぞめゆいのもり)
- 〒071-0474 北海道上川郡美瑛町字拓進(拓真館前)
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